見積チェックの清光です。
引越の営業を10年、見積は1万5000件以上つくってきました。
このサイトでは、お手元の見積書をどう読むかをお伝えしています。
見積書に「横持ち」と書かれていたり、営業から「この道だとトラックが家の前まで入らないので」と言われたりしていませんか。
当日になって追加料金を請求されるのではないか、と気になっているところだと思います。
この記事では「入らない」の二つの意味を分けたうえで、どんなときに追加料金になり、どんなときにならないのかをお伝えします。

引越しで「トラックが入らない」には二つある
ひとつは、道が狭くてトラックが家の前まで入らない場合です。
もうひとつは、荷物がトラックの荷台に入りきらない場合です。
この二つは、見積書の上でも当日の扱いでも別物として動きます。
ところがご相談を受けていると、どちらも同じ「トラックが入らない」という言葉で心配されていることが多いんです。
まず、両方に共通する部分からお伝えします。
追加料金は、内容が違ったときにしか出ません
私の見てきた範囲では、当日の追加料金は「内容違い」でしか発生しません。
電話見積での申告と実際のズレ、電気工事の部品代、待機時間、当日に急に足したオプション。出てくるのはこのあたりです。
逆に言えば、条件が変わっていないのに、その場の裁量で金額が上がることはありません。
だから問題は「道が狭いこと」そのものではないんです。
その道の狭さが、見積の時点で相手に伝わっていたかどうか。ここで結果が分かれます。
追加料金そのものの範囲については、引越し当日の追加料金は、内容が違ったときだけ出ますでも書いています。
道が狭い場合。伝わっていれば条件、当日に分かれば内容違い
トラックを家の前に停められないと、荷物を台車で運ぶ距離が出ます。これを横持ちと呼びます。
横持ちがあると、同じ荷物量でも必要な人数と時間が変わります。
私の場合も、金額の決裁より先に「その日に作業できるか」「その内容に対応できるか」を見ています。
道の条件は、この「対応できるか」のほうに入ってきます。
ですから、道が狭いこと自体は追加料金の理由になりません。
見積の前に分かっていれば、その分を織り込んだ車両と人員で金額が出ているからです。
問題になるのは、当日に初めて分かった場合です。
このときは内容違いとして扱われ、責任がどちらにあるかは見積の取り方で変わります。
荷物が積みきれなかったら、置いていくことになります

荷台に入りきらなかったものは、置いていくしかありません。
その場でもう一台を手配できることは、まずないからです。
そして作業では、安全のため先にダンボールから積みます。
そのため、梱包が終わっていない小物は運べない傾向が強いです。
「積みきれないかもしれない」と感じているなら、前日までに梱包を終わらせておくことが一番効きます。
責任は、見積の取り方で分かれます
当日に内容が違っていたとき、誰がそれを引き受けるかは見積の取り方で決まります。
| 見積の取り方 | 当日に内容が違っていたら |
|---|---|
| 訪問見積 | 営業の見落とし=会社の責任。会社側が飲むことになる |
| 電話・メール見積 | お客様の申告漏れ=お客様の責任。請求されるか、積めなければ置いていく |
訪問見積では、営業が道幅も搬出の経路も自分の目で見ています。
だから見落としがあれば、それは営業の側の落ち度になります。
訪問見積を受ける理由は、安くなるからではありません。この責任の置きどころが変わるからです。
道が狭い建物や、荷物量に自信がない引越しほど、訪問見積は保険として効きます。
見積書のどこを見ればいいか
- 前面道路の幅と、トラックをどこに停める前提なのかが書かれているか。書かれていなければ聞く
- 横持ちの有無と、およその距離が伝わっているか
- 手配される車両の大きさが書かれているか
- 階数とエレベーターの有無が正しく入っているか
- 荷物の前提(部屋数・大きな家具・当日までに増える見込み)が伝わっているか
ここで見ているのは金額欄ではありません。条件欄のほうです。
車両費や作業員費の金額そのものは、お客様の側に妥当性を判定する材料がありません。
比べられるのは、条件をそろえた税込の総額と、同じ条件で出した他社の金額だけです。
よくある疑問
Q. 道が狭いと先に伝えたら、金額を上げられませんか?
伝えたから上がるのではなく、その条件に必要な人数と時間が最初から入るだけです。
黙っていても当日には分かることなので、隠して得になる場面がありません。
Q. 小さいトラックに変えてもらえば安くなりますか?
車両を小さくすれば、積みきれなかった分は置いていくことになります。
物量の判断はプロの仕事なので、こちらから車両を決めにいかないほうがいいです。
Q. 荷物が増えそうなのですが、いま言うべきですか?
言っておくほうが早いです。増える見込みも含めて伝われば、それは前提として金額に入ります。
当日に増えていた場合、電話やメールの見積では申告漏れとして扱われます。
まとめ
- 「トラックが入らない」は、道に入らない場合と、荷台に入りきらない場合の二つ
- 当日の追加料金は内容違いでしか出ない。道が狭いこと自体は理由にならない
- 先に伝わっていれば条件として金額に入り、当日に分かると内容違いになる
- 積みきれなかったものは置いていくしかない。先にダンボールから積むので、梱包の終わっていない小物ほど残る
- 内容違いの責任は、訪問見積なら会社、電話・メールならお客様
- 見るのは金額欄ではなく、道と停める場所・横持ち・車両・階数・荷物の前提が入った条件欄
ここまで確認できれば、お手元の見積書が当日そのまま通る紙かどうかを、ご自分で判断できます。
お手元の見積書について、判断に迷うところがあればご相談ください。
実際の見積書を拝見して、内訳の読み方をお伝えしています。
今後とも宜しくお願い致します。

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